ST投資って何?新たな投資先候補になるか調べました

投資先
スポンサーリンク

2021年11月20日現在、SBI証券のTOPページにST投資についてのバナーが張られています。

あまり見かけた事が無い案内だったので、新たな投資先候補になるのか調べまとめて見ました。

基本情報

SBI証券から引用

赤枠部が今回調査するST投資です。

STOは「セキュリティトークン(ST)による資金調達(Offering)」の略で、今回は実際のモノである不動産を、デジタル有価証券に変え、資金調達しているという事のようです。

最近はビットコインを代表とするブロックチェーン技術が色々な所で見かけるようになっており、これも新しい仕組みの一つですね。

色々な記事を見回った結果、詳細は上記バナーの先にあるSBI証券の紹介ページと、第1号案件であるケネディクス・リアルティ・トークン渋谷神南(譲渡制限付き)を題材にしたイベントレポート:セキュリティトークンで激変する不動産投資──何がどう変わるのか?【イベント・レポート】が分かりやすいと思いました。

詳細を知りたい方は上記リンクから見てみて下さい。

次からは個人的に気になった点を中心に取り上げていきたいと思います。

結論

先に結論です。

個人的には、まだまだプロ向けの商品であり、一般投資家は手を出せない商品という印象です

比較対象がないと妥当性も見えにくいので、”ST投資(以下ST)”、”現物不動産(以下現物)”、”REIT”、”クラウドファンディング不動産(以下CF)”の4つに対し、「税制・税率・利回り・流動性・投資対象・リスク」に分けてまとめます。

ST現物REITCF
税制分離課税?分離課税分離課税総合課税
税率約20%?複雑約20%不定
利回り
(平均)
3.25%不定3.5%4.5%
流動性低いかなり
低い
高い低い
投資対象明瞭明瞭やや
不明瞭
明瞭
リスク極高

次からは個別に見ていきます。

ST、現物、REIT、CFの比較

税制

ST現物REITCF
税制分離課税?分離課税分離課税総合課税

ST:第1号案件である「ケネディクス・リアルティ・トークン渋谷神南(譲渡制限付き)」は「受益証券発行信託」という枠組みで証券化されています。

この場合分離課税を適用できるし、特定口座も使えるので税金計算も証券会社にお任せで良いため、通常の株や債券の投資と変わらないようです。

ただ新しい仕組みでもあるため、パターンが確立されておらず、国の判断次第で適用が変わる可能性もある事から?を付けています。今後も要確認です。

現物:法整備も進んでいる物で分離課税なので特に気にする所はありません。

REIT:同上

CF:雑所得扱いのため、総合課税になります。現在の所得によって有利・不利が変わる所ではありますが、収入が増えるほど掛かる税金が増えるという意味では不利になる事が多いと思われます。

税率

ST現物REITCF
税率約20%?複雑約20%不定

ST:税制で記載の通り、第1号案件は分離課税で株や債券と同じ扱いのため20.315%が適用されます。この先も様子を見る必要はある物の、現時点では他の金融商品と比較して不利と言うことはありません。

現物:印紙税、譲渡所得税、住民税がある上、減価償却により変わる点や、税では無い物の仲介手数料など、考慮に入れる点が多くあるため、ルールは決まっているものの一概何%と言えません。慣れもあると思いますが、いずれにしても不動産投資を行うのであればかなり勉強が必要でしょう。

REIT:上場株式などと同等の扱いのため20.315%です。

CF:雑所得のため不定です、所得税は5-45%までの累進課税です。

利回り(平均)

ST現物REITCF
利回り
(平均)
3.25%不定3.5%4.5%

ST:現状取り扱い完了が1件、募集中が1件なのでもう少し実績が出てこないと判断出来ませんが、2件の平均で算出しています。新しい金融商品はリスクが高くなりがちな分、利回りが高い事が多い印象ですが、ST投資は現状控えめになっています。

現物:土地や物件価格次第で大きく変わるため一概に言えません。最終的に超高利回りになる事もあれば逆もあります。

REIT:J-REIT全銘柄の平均値です。現在はホテルREIT等が足を引っ張っている状況なので体感では4%弱でしょうか。

CF:3-8%程度が設定されている物が多い印象です。正確な平均は算出出来ませんが大体4.5%位が期待値ではないでしょうか。

流動性

ST現物REITCF
流動性低いかなり
低い
高い低い

ST:SBI証券の紹介ページに記載のある「本受益権の流動性・譲渡制限に関するリスク」にて詳細に説明されていますが、流動性保証は無く、申請も必要なようです。

仕組みがもっと整備され、将来的に流動性がある程度担保出来るようになる可能性はある物の、現時点では基本的に満期(2号案件を例にすると5年(+最大延長2年))まで換金は難しいと考えた方が良いと思います。

現物:こちらも土地や物件次第です。即換金出来る場合もあれば数年経っても換金出来ない場合もあります。

REIT:上場している事もあり、株と同じ感覚で換金する事が可能です。

不動産というそもそも流動性が低い商品に対して、流動性を高く持てるというのが強みですね。

CF:流動性保証はありません。業者により途中換金出来るケースもあるようです(その場合は割高な手数料が必要になる事が多い)。

投資対象

ST現物REITCF
投資対象明瞭明瞭やや
不明瞭
明瞭

ST:個別の物件を対象にしている非常に明瞭です。現地に見に行く事も可能です。

現物:現物なので当然ですが、こちらも非常に明瞭です。

REIT:物件自体は各運営元が一覧を公開しているので、何に投資しているかを知る事は可能です。ただ数が多いだけに全てを把握したり個別の事情を理解するのは難しいと思われる事から、やや不明瞭としました。

CF:こちらも同様に個別物件を対象にしており非常に明瞭です。

総合して現物が明らかである事に安心感があるかどうかは個人差があると思います。

架空ではない事の証明にはなる物の、実際のテナントの利用計画や資産価値、災害への強さなどは把握が難しいと思われ、第2号の1口50万という単位でリスクを取れるかどうかでしょうか。

リスク

ST現物REITCF
リスク極高

ST:SBI証券の紹介ページにも多くの記載がありますが、不動産特有のリスクは他の物でも共通にあるリスクなので特に取り上げません。

特徴的なのは①仕組みによるリスクと、②ST(セキュリティ・トークン)自体のリスクになると思われます。

仕組みについては、新しい枠組みであるがゆえに、まだまだ見えていない穴がある可能性があります。

いかに優秀な人が人数掛けて枠組みを整備していたとしても、問題が起きて解決して形を少しずつ変えてという実績が無いと安心出来ない所はあると思います。

②ST自体の問題については、以前に比べるとだいぶ減っては来た物の、定期的にデジタル資産を盗まれる話は上がっています。

もっと利用が拡大し、防御策や保証についてこなれてくると変わってくると思いますが、現状はなんとも言えない状況。リスク度合いがどの程度か分からない事自体がリスクです。

現物:投資単価が大きいのでリスクもリターンも大きくなりがちです。業界のプロも多く、片手間でやるには難易度が高いと思われ、やるにしても相当な勉強が必要でしょう。

REIT:上場しているので一定の信頼度は確保出来ていると思われます。大手から小規模事業者までありますがリターンと相談で選択する形になります。

CF:運営元自体を精査するのは詳しい人でないと難しいでしょう。基本的にはリスク高めと考えておいた方が良いです。

まとめ

この記事ではST投資は投資対象に出来るのか、現物不動産・REIT・クラウドファンディング不動産と比較しながら見てみました。

総合して最初の結論に書いた通りまだプロの方向けであり一般投資家が手を出すのは難しいと感じます。

色々はリスクをはらむ物はそれだけリターンが無いと見合いませんが、流動性や利回りの面で見ると、特にまだ信用が積み上がっていない現状ではリスク・リターンが見合わないと感じます。

とはいえ今後案件が増えてくると色々なリスクが緩和されていき、もっと小口で流動性の高い商品になっていく可能性もあります。

そう言った意味では今後も新しい動きがあれば見ていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました