[年利1.65%(確定)]楽天カード発行の社債についてまとめました

投資先
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現在募集中の「楽天カード株式会社 第9回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で気になる点をまとめてみました。

個人が購入出来るレベルの楽天カード株式会社の社債は久しぶりです。
(楽天証券の募集ページはこちら)

基本情報

購入は12月5日(月)0:00から先着順です。楽天債券は人気のため、購入検討されている方は判断を急いだ方が良いと思います。

確定前情報

楽天証券から引用

仮条件は1.20%~1.80%となっており、12/2に確定します。

中間値であれば1.50%となり、ソフトバンク社債を除けば円貨建債券の中でも好条件だと思います。

なお最低購入金額は100万円から、100万単位で増額可能です。

確定情報

※条件確定しましたので情報を追記します(12/4)

1.65%となりました。過去の募集が0.49%だったことを考えても高めの設定になっています。

確定前情報の中間値である1.50%も上回っています。

検討のポイント

①社債間限定同順位特約付

説明:“社債間限定同順位特約とは、同じ発行体が発行した複数の無担保社債間において、利金や償還金の受取りに有利不利が生じないようにする(受取る権利を保護する)為に付与される特約です”

無担保社債を出した後に有担保の社債が出されると、無担保社債を購入した方が債権者の立場として弱くなるため、それを防止するために他の債券も無担保にする(同条件を保証する)制度です。

楽天の破綻可能性がそのままリスクになるため、楽天の破綻可能性をどう見るかになります。最近は楽天モバイルによる赤字が拡大というのがニュースを騒がせていますが、プラチナバンド獲得に前進したり、本業好調だったりと前向きな情報も出ていますのでそこをどう見るかになります。

②期間 ③第9回

期間5年で第9回となっています。直近の情報と比較しながら見てみます。

第1回・・・第4回・・・第9回(今回)
利率0.14%0.49%1.65%
利払日毎年6/12、
12/12
毎年6/23、
12/23
毎年 6/16、
12/16
払込期日2019/12/122020/12/232022/12/16
償還日2022/12/122025/12/232029/12/14
期間3年5年5年
発行額200億円300億円500億(予定)
募集対象機関個人個人
投資単位1億円50万円100万円
格付A-A-A-

個人で購入出来る社債は”楽天カードマン債”という愛称が付いています。

第4回、第9回(今回)を除く社債はすべて機関投資家向けで投資単位1億円なので、個人で購入出来る楽天社債としては久しぶりという事になります。

第4回が0.49%だった事を考えるとかなり利率が上がりました。なお当時の仮条件は「0.340%~0.640%」であり、中間で着地しています。今回も同様に中間着地であれば1.5%が期待出来ます。

第1・4回の商品紹介ページはこちら(楽天証券のページに飛びます)

タイミング的には第1回の借り換えになると思われます。

なお、今回の発行会社は”楽天カード株式会社”ですが、”楽天グループ株式会社”も社債を発行しています。

似ているのでややこしいですが、最近の発行は「楽天グループ株式会社第21回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」で利率0.72%、期間3年で1,500億円を調達しており、愛称は”楽天モバイル債”。楽天モバイルのために資金調達していることが見て取れます。

キャンペーン

今回の債券売出しと同時に楽天証券ではキャンペーンを実施しています。

社債を申込期間中に購入した方から抽選で「30,000円相当の楽天ギフトカード」がプレゼントされます。

500億調達予定で1口100万なので、50,000口あると考えると当選確率0.6%。同一人物の重複当選が無い事を考えるともう少し確率は上がります。

最近の楽天関連のニュース

楽天、1~9月の最終赤字2580億円 携帯契約の減少続く

ざっくりまとめると携帯電話事業が足を引っ張って赤字拡大との事ですが、楽天市場含むインターネットサービスの売上や収益は伸びています。

格付け大手のS&PやR&Iも格付けを引き下げ検討とのことなので、調達に掛かるコストが上がる(個人向け募集の社債でも利率が上がる)かもしれません。

携帯電話用周波数の再割当てに係る円滑な移行に関するタスクフォース(第15回)

ざっくりまとめるとプラチナバンド移行期間が5年という年月に区切られ、既存免許人(ドコモ・AU・ソフトバンク)が費用負担となっており、この内容で決着すれば楽天にとって有利な判定となります。

ただプラチナバンドを獲得出来ることが決定しても5年かけて徐々に全国に拡げる予定の様なので一気に品質改善しませんし、他3社と同程度になるだけで他より良くなる訳でも無いため、爆発的に契約数が伸びて携帯電話事業の業績が回復するのかは未知数です。

まとめ

この記事では「楽天カード株式会社 第9回無担保社債(社債間限定同順位特約付)」についてまとめてみました。

5年とある程度長期間ですが、個人向け社債としてはソフトバンク社債に次ぐ利率の良さです。

直近赤字とは言え、さすがに潰れるまではいかないだろうとリスクを許容出来る方は検討対象になるのではないでしょうか。

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