米国株・債券でカウチポテトポートフォリオを作れるバランスファンド誕生

投資先
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SBI証券が2022年3月7日から「SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)(愛称:まるっと米国)」の募集を開始します。

これは株:債券が50%:50%で構成されおり、保守的な資産運用方法として有名なカウチポテトポートフォリオを自動で作れるという物になっています。

この記事では投資価値があるか詳細に見ていきます。

まるっと米国の中身

株部分:”iシェアーズ・コアS&P500ETF(IVV)”

債券部分:”iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF(AGG)”

の組み合わせで、米国市場の株と米国市場の債券という、米国特化した組み合わせになっています。

知る限りAGGを組み込んだファンドは日本初では無いでしょうか。

IVVの特徴

・S&P500種指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指す
・S&P500種指数の全構成銘柄に投資する
・投資対象の時価総額でウェートを決める

となっているため、時価総額の高い銘柄ほど保有比率が高くなります。

現在だとAppleやMicrosoft、Amazon等の大型株の比率が高くなるという事ですね。

AGGの特徴

・米国の投資適格債券(BBB以上)に投資する

・手堅い投資対象(米国債や米国政府系金融機関が大半)に投資する

・幅広く(9000銘柄以上)投資対象とする

AGGについては詳細を記事にしています([年利2.25%]海外債券ETF代表格[AGG]は魅力が一杯!懸念点も正しく理解する)。

カウチポテトポートフォリオとは

カウチ(ソファ)で横になりながらポテチを食べていられる程の余裕を持てると言われている投資法です。

安定的な資産(債券)とリスク的な資産(株)を均等に持つ事で次の効果を得ます。

・相場下落時にも下落幅を抑える事が出来る

・逆に相場上昇時にも上昇幅が抑えられる事になる

従来、株と債券は逆相関の関係にありました。

株が上がった時は債券が下がり、債券が上がる時は株が下がるため、どのような相場状況であってもバランス良くリターンが得られます

近年はリーマンショックやコロナショックなど、全ての金融資産が下がる様な場面も増えており、昔ほど安泰とは言えなくなりましたが、それでも有効な投資法の一つではあります。

他のファンドやETFとの比較

まるっと米国の特徴をざっと掴んだ所で、他のファンドとの比較から優位性を見てみます。

楽天・インデックス・バランス・ファンド(均等型)

名前に楽天が付いていますが、SBI証券等でも購入可能です。

こちらも”株式50%、債券50%の比率”のファンドであり、中身は次の様になっています。

株部分:バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)

債券部分:バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド

VTの特徴

・新興国を含む世界中の株式に投資、世界全体に投資出来る。

・構成の50%近くは米国株。結局米国株の影響は大きく受ける。

世界全体に投資する事が安定性に繋がるのかは賛否ある所ですが、日本では人気の投資先です。

バンガード・グローバル・ボンド・インデックス・ファンド

・全世界の投資適格債券の約12,000銘柄に投資

・(この商品の場合は)対円で為替ヘッジあり

為替ヘッジの有無も好みが分かれる所ですが、為替リスクの影響を避け、安定性重視で設定されていそうです。

まるっと米国との違いとしては、”米国だけ 対 全世界”であること、”債券部分の為替ヘッジの有無”などが特徴としてありそうです。

近年は米国株の調子が良かった事もあり、全世界株式・債券を対象としたこちらのファンドは影が薄かったですね。

VOO

こちらはIVVとの比較になります。

運用会社がIVVはブラックロック、VOOはバンガード社で異なりますが、運用方針は殆ど同じです。

となると判断の分かれ目は”配当利回り”と”経費率”になりますが、VOOに優位性があります。

IVVVOO
配当利回り1.27%1.54%
経費率0.03%0.03%

VOOは近年、海外ETF購入ランキングでも上位に入っている事が多いですが、IVVはあまり見かけないのもこの辺り意識されていると思われます。

BND

こちらはAGGとの比較になります。

同様にAGGはブラックロック、BNDはバンガード社で、運用方針も殆ど同じです。

同じ様に配当利回りと経費率を見てみるとBNDの方に優位性があります。

AGGBND
配当利回り1.79%1.89%
経費率0.04%0.035%

僅かな差ですが、ここ暫くのパフォーマンスでもBNDの方が良いですね。

結局買いなのか

米国ETFを購入すると、外国株式口座の開設や税金計算で確定申告が面倒になったりするため、それらの面倒を無くしたいと考える人には合っています。

カウチポテトポートフォリオになるため、ある程度長期で、しかも安定的に運用したい方に合っています。

(絶対失う事が出来ないお金を投資するにはもっと低リスクのファンドを選んだ方が良いです)

全世界よりも米国に投資したい方には、楽天の均等型ファンドよりも、こちらのまるっと米国が合っています。

上記条件に合う方は投資対象にしてみても良いと思います。

まとめ

この記事ではSBI証券が新しく始めるファンドである”SBI・iシェアーズ・米国バランス(2資産均等型)(愛称:まるっと米国)”について深堀りしました。

個人的には直接AGGやBNDに投資しているので、重複部分があるため選ぶことは無いですが、長期・安定性・面倒を避けたい方に取ってはニーズのある商品じゃないかと思います。

“VOO+BNDの構成にしたファンドを作って欲しい”と思う人も多いと思うので、SBI証券には頑張って欲しい所です。

過去の参考記事

[年利2.25%]海外債券ETF代表格[AGG]は魅力が一杯!懸念点も正しく理解する

[年利:2.5%]海外債券ETFを買うなら[BND]?詳細をまとめました

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